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在宅勤務で、生活音や家族の気配が気になり、仕事向きでない机や椅子のせいで集中しにくい状態が続いている方に向けて、作業場所の整え方をまとめました。
基準は、厚生労働省の「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(以下、ガイドライン)とその解説です。事務所向けの指針で自宅には一般に適用されませんが、厚生労働省の「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(以下、テレワークガイドライン)は、自宅でも同等の作業環境となるよう事業者が助言などを行うことが重要だとしています。
椅子と机の高さを合わせます
解説は、高さを変えられる机では、椅子の高さを合わせてから机を調整するとよいとしています。
椅子は、足の裏全体が床につく高さに
椅子に深く腰かけて背もたれに背を当て、足の裏全体が床につく姿勢が基本です。座面と太ももの裏の間には、手の指が入る程度のゆとりを持たせます。足が床に届かないときは、広くて滑りにくい足台を使います。解説によると、足台には背中や腰の疲れを防ぐ効果もあります。
座面の高さは37〜43cm程度で調整できることが望ましいとされています。これは座ってクッションが2〜3cm沈んだ状態の高さで、市販の椅子の表示は沈む前の高さが一般的です。
机は、高さと足元の空間を見ます
高さを変えられない机は、床からおおむね65〜70cm程度が望ましいとされています。65cmと70cmは、それぞれ女性と男性に必要な高さのほぼ平均値です。高さを変えられる机は、60〜72cm程度の範囲で調整できることが望ましいとされています。
上腕と前腕の角度が90度以上で、キーボードに自然に手が届く姿勢を目安にします。机の下に荷物があって脚が窮屈なら、取り除きます。
画面の高さと距離を合わせます
画面までは、おおむね40cm以上の距離を取ります。その距離で見にくい場合は、必要に応じて眼鏡で矯正します。画面の上端は、目の高さとほぼ同じか、やや下にするのが望ましいとされています。
画面とキーボードや書類は、目からの距離が大きく違わないように置きます。視線を動かすたびにピントを合わせ直す目の疲れを減らすためです。文字の高さは、おおむね3mm以上が望ましいとされています。
ノートパソコンの場合
ノートパソコンは画面とキーボードを離せません。ガイドラインは、長時間の作業では外付けディスプレイなどを、小型の機種で長時間作業する場合は外付けキーボードを使うことが望ましいとしています。解説は、頭の前傾が大きくなると首のこりや痛みが増えるという調査研究を紹介しています。
画面が低いときは、台に載せて高さを合わせる方法があります。ノートパソコンを台に載せる場合は、外付けのキーボードとマウスを組み合わせます。
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照明と映り込みを確かめます
ガイドラインは、書類とキーボードの上の明るさ(照度)を300ルクス以上とし、画面と周りの明るさの差をなるべく小さくするよう求めています。部屋の照明で足りない場合は、卓上照明などで明るさを補います。照度は、スマートフォンの照度計アプリでおおよその値を測れます(iPhone・Androidとも配信されています)。アプリの数値は端末のセンサーによって変わるため目安として使い、作業に使う書類を支障なく読めるかもあわせて確かめます。
窓や照明が画面に映り込んだり視界に入ったりすると、画面の文字が見にくくなり、目の疲れの原因になります。画面に日が差し込む場合は窓にブラインドやカーテンを使い、映り込みは画面の置き場所や傾きを変えて減らします。
音と家族の気配への対策
厚生労働省の「自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト(労働者用)」(以下、自宅用チェックリスト)には、作業に支障を及ぼす騒音がないかという項目があり、テレビ会議の音声が聞き取れるか、騒音で著しく集中力を欠くことがないかを確かめるよう求めています。
ガイドラインの解説は、騒音を減らす例として、遮音や吸音の機能があるついたてで囲む、床にカーペットを敷く、音の小さい機器を使う方法を挙げています。
家族がいる家での区切り方
- 作業する場所と時間を決め、会議の予定を家族と共有します。
- 人の出入りやテレビが視界に入りにくい向きに机を置きます。
- 机や椅子を共有する場合は、使う人が替わるたびに高さを合わせ直します。
家の用事などで仕事を離れる時間(中抜け時間)の扱いは、あらかじめ就業規則などで定めておくことが重要とされています。勤務先のルールも確かめます。
昇降デスクやモニターアームが合う場合・合わない場合
ガイドラインは、座って作業するだけでなく、時折立って作業を交えることが望ましいとしています。高さを変えられる机(昇降デスク)は、そのための方法の一つです。
昇降デスクが合う場合
- 座り続ける時間を減らし、時折立って作業したい。
- 家族と机を共有していて、使う人ごとに高さを変えたい。
- 今の机の高さが、椅子と足台では合わせきれない。
昇降デスクが合わない場合
- 集中できない主な理由が音や人の出入りで、机の高さは合っている。
- 置き場所に、脚の周りの空間や天板を上げ下げする余裕がない。
- 電源コードが通り道をふさいでしまう。
- ノートパソコンだけで作業している(先に外付けのキーボードや画面をそろえます)。
比べるときは、座って使う高さと立って使う高さの両方が調整範囲に入るか、天板の幅と奥行きが置き場所に収まるかを確かめます。
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モニターアームの確認点
ガイドラインは、画面の位置、傾き、向きを調整できるものが望ましいとしています。付属のスタンドで調整しきれない場合、モニターアームは選択肢の一つです。取り付ける前に、天板の厚さや形が固定方法に合うか、ディスプレイの重さと大きさが対応範囲に入るか、背面に取り付け用のねじ穴があるかを製品の説明で確かめます。毎日片付ける食卓には合わないことがあります。取り付けた後は、ぐらつきがないかも確かめます。
作業場所のチェックリスト
確認は8つです。
- 深く座ると足の裏全体が床につき、座面と太ももの間に指が入る。
- ひじの角度が90度以上で、キーボードに自然に手が届く。
- 机の下で脚が窮屈でない。
- 画面の上端が目の高さとほぼ同じか、やや下にある。
- 画面までおおむね40cm以上あり、文字が無理なく読める。
- 書類やキーボードの上が明るく(照度計アプリで300ルクス以上が目安)、画面に窓や照明が映り込まない。
- テレビ会議の音声が聞き取れ、音で著しく集中を欠くことがない。
- 続けて作業する時間が1時間を超えず、10〜15分の休止を入れている。
合わない場合・注意点
部屋が狭い
自宅用チェックリストは、手足を伸ばせる空間があるか、物が密集して窮屈でないかも確認点にしています。大きな机を置くより、脚の周りの空間と画面までの距離を先に確保します。
賃貸住宅に住んでいる
国土交通省のガイドラインでは、家具の設置による床のへこみや設置跡は通常の使用による損耗とされています。一方、重い物をかけるための壁のくぎ穴やねじ穴で、下地ボードの張り替えが必要な程度のものは、通常の使用を超えると判断されることが多いとされています。引っ越し作業などで生じたひっかき傷は、借りている人の負担となる例に挙げられています。重い机を運ぶときは床を傷つけないようにします。契約に特約があればその内容によるため、契約書も確かめます。
腰や首の痛み、しびれがある
日本整形外科学会は、腰痛に加えて、安静にしていても痛みが軽くならない、しだいに悪化する、発熱している、脚がしびれたり力が入らないといった症状がある場合は、自分で管理せず、すみやかに整形外科を受診するよう呼びかけています。机や椅子の調整だけで様子を見ないようにします。
会社員として在宅勤務をしている
自宅用チェックリストは、不十分な点があれば事業者と話し合って改善を図るよう求めています。テレワークガイドラインは、自宅での改善が難しい場合に、サテライトオフィスなど自宅以外の場所の活用を検討することも挙げています。
よくある質問
ダイニングテーブルで作業しています。高さは合っていますか?
高さを変えられない机は、おおむね65〜70cm程度が望ましいとされています。合わない場合は椅子の高さで手の位置を合わせ、足が浮くなら足台を使います。
昇降デスクなら、立っている時間は長いほどよいですか?
ガイドラインは「座位のほか、時折立位を交えて作業することが望ましく」としており、立ち続けることを勧める記述はありません。厚生労働省のリーフレットも、長時間同じ姿勢にならないよう、ときおり立ち上がるか立ち作業をするよう呼びかけています。
パソコン作業の合間の休みは、どのくらい取ればよいですか?
ガイドラインは、続けて作業する時間が1時間を超えないようにし、次の作業までに10〜15分の作業休止を入れ、その間にも1〜2分程度の小休止を1〜2回取るとしています。作業休止は、遠くを眺める、目を閉じる、ストレッチをするなどのための時間で、いわゆる休憩時間とは別のものです。
まとめ
要点は、椅子、机、画面の順に高さを合わせ、画面の上端を目の高さかやや下に、距離をおおむね40cm以上にすることです。昇降デスクやモニターアームは、困りごとが高さや画面の位置にあるときの選択肢です。
次にすることは、作業を始める前に上の8項目を確かめ、合わない項目から一つずつ直すことです。
参考にした資料(2026年9月28日確認)
- 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(令和元年7月12日 基発0712第3号、令和3年12月1日一部改正)本文・解説
- 厚生労働省 リーフレット「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
- 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」
- 厚生労働省 パンフレット「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(令和6年度版)
- 厚生労働省「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」(自宅等においてテレワークを行う際の作業環境を確認するためのチェックリスト【労働者用】を掲載)
- 国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」
- 日本整形外科学会「腰痛」(症状・病気をしらべる)
※この記事は、AIを使って情報を整理し、上の資料と照らし合わせて見直しました。

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